公開日 2022年6月16日 最終更新日 2023年11月8日
知れば知るほど面白いテクニカル分析!
略して「知るおもテクニカル!」
今回は「チャート」ってなに?ということをお話していきます。
「投資の勉強を始めてみたい!トレードを勉強したい!」
と思っていても、どこから始めていいかわからないって人、以外に多いんじゃないでしょうか?
特にトレードの知識って、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析、チャートやインジケーター、オシレーターなど聞いたことがない言葉がいっぱい。
トレードを学んでいくことは「東大受験よりも覚えることが多い」と言われるほど難解なこと、のように思われています。
トレード全般を学ぼうとすれば、もしかするとそうかも知れませんが、一定の範囲を区切って学べば覚えることは多くありません。
その中でも最初に知っておくべきことは「テクニカル分析」です。
この記事では
テクニカル分析とは?
チャートの基本ローソク足
トレンドライン
チャートパターンの種類
というお話をしていきます。
まずは、テクニカル分析の「イロハのイ」からお話していきます。
テクニカル分析ってなに?チャートの基本にはなにがあるの?実際にトレードをやりたい!という方までわかりやすく解説していきます。
トレードを理解して利益を得て、投資に回して資産を増やし、50代からのFIREにはずみをつけていきましょう。
その一歩目は「テクニカル分析」から。
ではいってみましょう。
目次(クリックすると好きなところから読めます)
チャートはなぜ動くの?
「チャートはなぜ動くの?」一言でいうと
ということ。
「チャートは売り手と買い手の需要と供給で動いている」というのが一般的な理由です。
売り手が多ければ価格は下がり、買い手が多ければ上がります。
売り手も買い手も、人です。
このようにチャートが動く理由自体はシンプルです。
ではなぜ、誰にも先が確定できない複雑な動きをしていくのでしょうか。
それには2つの要因があります。
投資家の心理
世界情勢の動き
投資家の心理は株価や為替を動かしている原動力と言えるものです。
投資家の心理は、投資を行なう際に出てくる欲望や願望、恐怖などの人間の心理のことです。
人は常に論理的に行動し合理的な結論を求めるものではなく、「感情」に左右され非合理的な行動をしてしまいます。
一方、経済指標や経済活動に影響力の強い発表や要人のコメント、会社の力や国の動向、戦争や災害などの世界情勢もチャートの動きに反映されます。
これら2つを分析する、「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」と呼ばれることがあります。
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析
株やFX、暗号資産といった値動きによる利益(キャピタルゲイン)を狙う金融商品には、大きく分けて2つの投資手法があります。
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析です。
株式投資であれば、企業の将来的な利益成長などを予測して投資を行うものです。
FXであれば、それぞれの国の力関係や政策などから将来の通貨の強弱を予測して投資をおこないます。
為替相場の場合、大きなトレンドを決めるのは、常にファンダメンタルの要因があります。
ヘッジファンドや機関投資家などのお巨額のお金を動かす人たちは、ファンダメンタルの要因の裏付けがなければそのお金を動かしません。
大部分の機関投資家はファンダメンタルの要因を見ています。
しかし、ファンダメンタルの要因を予測しようとするのは、プロでも難しいことです。
仮にファンダメンタルズの分析が当たったとしても、その結果を為替相場に当てはめることは容易ではありません。
また、ファンダメンタルズ分析は分析結果を確定するのに必要な情報量が膨大なので、ヘッジファンドや機関投資家には勝てません。
必然的に、個人のトレーダーはテクニカル分析を活用していくことになります。
テクニカル分析とは
株式やFXなどの金融商品では「相場は繰り返す」というちょっとオカルトチックな原則があります。
過去の値動きを示すチャートは、投資家の心理やファンダメンタルズ的な要素も含まれるというのがテクニカル分析です。
ではテクニカル分析の大前提としてテクニカル分析の定義を紹介します。
将来の価格動向を予測するために、市場の動きを研究すること。
となります。
ここで勘違いしてはいけないことがあります。
テクニカル分析とは、将来の価格動向は予想できないと認めて、なるべく正確・迅速に今の価格動向の変化を察知することです。
テクニカル分析の3つの前提条件とは
テクニカル分析には3つの前提条件があります。
市場はすべてを織り込んでいる
価格はトレンドを形成する
市場は歴史を繰り返す
市場はすべてを織り込んでいる
市場はすべてを織り込んでいるというのは、ファンダメンタルズ分析も市場の心理さえもすでにチャートに反映猿ということです。
株価や為替は市場参加者の心理さえも織り込み、株価が割高だったとしても、世の中人が感じている景況感や市場の動向が違ったとしても、市場こそがすべての真実でありるという考えです。
たとえば、トランプ大統領が当選当時の株価です。
選挙の開票前後、前日まではクリントン候補優勢との報道もあって、株高と円安基調で動いていました。
それが、トランプ氏優勢と伝えられ始めると為替レートは一気に円高方向に振れてしまい、株価もその日は900円以上も下落。
しかし翌日になると、為替は一転して円安に振れ、それにあわせて株価も急騰し始めることに。
結局、翌日には選挙前より円安かつ株高となったことがありました。
結果的に、ヘッジファンドや機関投資家でさえ実際のチャートと逆のファンダメンタルズ分析をしていました。
テクニカル分析を行なう上で、現実とのギャップを受け止め、その時の値動きを受け止めることが重要となります。
価格はトレンドを形成する
「価格はトレンドを形成する」このトレンドというのは方向性のことです。
テクニカル分析では様々な手法がありますが、そのほとんどはチャートパターンからトレンドの変化(上昇・下降)を察知することが基本になっています。
たとえば、価格がいったん上昇し始めたら、方向が転換するまで上昇し続けるという値動きの規則性に基づいています。
テクニカル分析はどの手法でも「値動きには規則性がある」ことを前提に作られています。
株価や為替にトレンドがない場合(ランダムに動く)→パターン化できない。規則性がないことになり分析はできません。
株価や為替にトレンドある場合(上昇や下降など規則性をともなって動く)→トレンド(方向性)を持つ。分析ができます。
一度方向性がつかめれば、トレンドに沿って売買ができることになり、利益が出せます。
テクニカル分析は市場には必ずトレンドがあることが前提条件になってきます。
市場は歴史を繰り返す
値動きは人間の心理によって構成されています。
たとえば、上昇しているある株価があったとしましょう。
安値で買った投資家は高くなったら売ります。
すると株価は下がります。
今度は安くなった株を買いたい投資家が株を買います。
すると株価は上がっていきます。
上昇→下降→上昇→下降を繰り返し、その後売り買いどちらかの圧力が高まって、大幅な上昇や下降にいたります。
株価の上下にはその時の投資家の心理が反映されています。
これは人間の普遍的心理のため、時間がたっても変わることがありません。
テクニカル分析は、過去のパターンは再び現れるという原則に従っています。
本質的な値動きに着目した過去の投資家が、形にしたものがチャートパターンです。
テクニカル分析には再現性があります。
過去の高値と安値
株価もFXも常に相場は動いています。
現在の価格に影響するの過去の高値と安値とは
「安値=それ以上安いレートで過去に取引した人がいないレート」
チャートが上昇していれば、どこまで上がっていくのか予想を立てます。
その予想の目処が高値です。
過去の高値を更新すると、価格の上昇にはずみがつき、さらに上昇しやすくなります。
このような状態では「もっと上がるかもしれない」と考える人が多く、買う人が増えて売る人が多くなります。
価格は人気投票なので、さらに価格が上昇していきます。
「高値を超えたらさらに上昇する」と覚えておきましょう。
逆に、現在の価格が過去の高値より下の場合は、過去に高値で買って損している投資家の売り圧力がかかり、上昇を阻むカベになります。
過去の高値が投資家の心理的な節目になるため、価格が高値に接近する場面では、一時的に上値が重くなることもあります。
過去の安値を割り込んだ場合はどうでしょう。
過去の安値を割り込むと、下落に勢いがつきさらに下がってしまう可能性が高まります。
安値を更新して価格が下がっているときには、「これ以上(ポジションを)持っていたくない」と考える人が増え、結果的に大量の売り物が出ることでさらに値下がりしてしまう可能性が高まります。
逆に、過去の安値が心理的な節目になるため、価格が安値に接近しする場面では底堅くなったり、反発に転じることは少なくありません。
ですので、基本的には価格が上昇しているものに注目して、価格が下落しているものには近寄らないほうがいいでしょう。
ローソク足
ローソク足とはその名の通りローソクをもとにしたチャートです。
海外では「キャンドル・スティック・チャート」と呼ばれ利用されています。
ローソク足の他に海外でよく使われる「ラインチャート」や「バーチャート」があります。
相場の値動きをあらわすグラフの基本が「ローソク足チャート」です。
ローソク足を知ることは、テクニカル分析における基本中の基本といっていいでしょう。
ローソク足の造り
ローソク足は陽線と陰線の2種類、そして実体とヒゲで構成されています。
引用https://www.bridge-salon.jp/toushi/candle-stick/
ローソク足には始値(はじめね)より終値(おわりね)が高い場合を示す白色(または赤色)「陽線」と始値より終値が低い場合を黒色(または青色)で表す「陰線」の2種類があります。
始値と終値を四角で囲んだ白黒の部分を「実体」といいます。
そして実体から上下に伸びる線が「ヒゲ」です。
ローソク足3つのの基本パターン
ローソク足の3つの基本パターンは「陽線」「陰線」「十字線」です。
ローソク足は一定期間の相場の4本値(始値、高値、安値、終値)を一本の棒状に表したものです。
このローソク足を並べて相場の状態や流れをわかるよにしたチャートが「ロウソク足チャートです。
「陽線」は始値に対して終値が上回る形で終了したときに形成されます。
取引開始から取引終了までの間で、最終的に買いの勢いが強かったことを示しています。
また買い圧力が大きいほど、このローソク足の実体が長くなります。
「陰線」は始値に対して終値が下回る形で終了したときに形成されます。
取引開始から取引終了までの間で、最終的に売りの勢いが強かったことを示しています。
また売り圧力が大きいほど、このローソク足の実体が長くなります。
そして、白黒のローソクとともにローソクの上下に現れる「ヒゲ」がローソク足の構成要素です。
「上ヒゲ」は買い勢力によって高値まで買い進まれたものの、売り勢力の抵抗で押し戻されて終値を迎えたことを示しています。
上に伸びるヒゲが長いほど、売り圧力が強かったことを示唆します。
「下ヒゲ」は売り勢力によって安値まで売り進まれたものの、買い勢力の抵抗で値を戻して終値を迎えたことを示します。
「十字線」は「寄引同時線」とも呼ばれることがあり、白黒のローソク足の実体が横線です。
文字通りの「十字線」になっていて、始値と終値が同値の場合です。
買い方と売り方の勢力が拮抗している状態です。
ローソク足の見方
実際にチャートを見てみると、ローソク足には多くのパターンがあって、特徴が掴みづらいと思います。
数多くのパターンが存在するローソク足の中でも、基本パターンとして知っておくべきは以下の種類となります。
引用https://www.fxbroadnet.com/tech/technicalchart/tech06.jsp
どれも大変よくに出現するパターンです。
これだけあると覚えるのが大変!と思ってしまうかもしれませんが、無理に暗記する必要はありません。
基本的には、「上昇」「下降」「拮抗」と、表している状況さえ把握すればOKです。
トレンドライン
大きなトレンドを読む
価格が安い時に買い、高い時に売ることこそが、投資で成功するコツです。
相場は一見複雑な動きをしているように見えますが、上昇、下降、横ばいの3つの方向性しかありません。
相場は、政治や経済の情勢など、様々な要因の影響を受けながら、3つの方向性をランダムに繰り返しています。
この方向性のことを「トレンド」と呼び、ジグザグに波打つように形成されています。
トレーダーはトレンドに合わせて取引を行なうため、トレンドは一度発生すると一定期間継続する可能性が高いと言われています。
トレンドを把握することはトレードにおいて非常に重要です。
トレンドラインとは
トレンドとはある一定方向の動きのことで、決められた時間軸の中で傾向が見られます。
相場では「上昇トレンド」「下降トレンド」「横ばい」の3つのトレンドがあります。
チャートがどのトレンドになっているかを判断するために、チャート上に線を引き、今後展開を予測する線をトレンドラインと言います。
引用https://min-fx.jp/market/trendline/
サポートラインとレジスタンスライン
トレンドラインには、安値同士を結んだサポートラインと、高値同士を結んだレジスタンスラインの2種類があります。
まずはサポートラインについて説明していきましょう。
引用https://min-fx.jp/market/trendline/
サポートラインは主に上昇トレンドの際に、安値と安値を結んだラインのことで「下値支持線」(したねしじせん)とも呼ばれています。
価格が下落したときに、これ以上は下がらないと予測される基準となります。
価格がサポートラインを下回らない間はそれ以上の下落はないと考えられます。
しかし、価格がサポートラインを下回ると相場のトレンドが転換し、価格が一気に下落する可能性があります。
次にレジスタンスラインについてです。
引用https://min-fx.jp/market/trendline/
レジスタンスラインは主に下降トレンドの際に、高値と高値を結んだラインのことで「上値抵抗線」(うわねていこうせん)とも呼ばれています。
価格が上昇したときに、これ以上は上がらないだろうと予測される基準となります。
価格がレジスタンスラインを上回らない間はそれ以上の上昇はないと考えられます。
しかし、価格がレジスタンスラインを上回ると相場のトレンドが転換し、価格が一気に上昇する可能性があります。
この2つのトレンドラインを見て、トレンドライン上で何回サポートされているかまたは抵抗されているかを確認し、相場の方向性が今後も継続するか、あるいは転換するかを見極めます。
上昇トレンド
上昇トレンドとは、チャート上でより高くなっていく山と谷の連続的な波もことです。
トレンドを把握するためにチャートに引く線をトレンドラインと呼び、価格の高値 同士、または安値同士を結びます。
引用https://www.daiwa.jp/seminar/technical/02/
この場合、安値がa~dと切り上がっていますし、高値も同じようにa~dと切り上がっています。
安値と安値、高値と高値はそれぞれの頂点を線で結ぶと直線上に並んでいることが多くあります。
安値同士を結んだ下値支持線(サポートライン)、高値同士を結んだ線を上値抵抗線(レジスタンスライン)、これら2本の線(トレンドライン)に囲まれたゾーンをトレンドチャネルと呼びます。
チャネルの幅の中をある程度規則正しく上げ下げを繰り返す相場を「トレンドチャネル相場」といいます。
期間が長いほどそのトレンドが強いとされ、相場はチャネルの中で動くことが多いことから、売買のタイミングを図るのに利用されます。
トレンドラインやチャネルラインをブレイクアウトした場合は相場の転換点とみられています。
マーケットの世界でのトレンドとは、「価格の動く方向」を意味します。
通常、価格は直線的に動くことは少なく、山(高値)と谷(安値)を形成しながらジグザグに動きます。
価格の上昇時は、株価の安値同士を結んだトレンドラインが下値の支持線になります。
株価がトレンドラインで反発する可能性が高いので、買いポイントになります。トレンドラインを割り込んだ時は、下落に転換した可能性が高く、注意が必要です。
下降トレンド
価格が下落しているときは、価格の高値同士を結んだトレンドラインが上値の抵抗線になることがあります。
価格が一旦反発したとしても、トレンドラインで反落する可能性が高いので要注意です。
一方で、価格がトレンドラインを突破すれば、上昇に転換する可能性もあります。
三角保ち合い
三角保ち合いとは、価格の値動きの幅がどんどん小さくなって、高値を結んだライン(上値の抵抗線)と安値を結んだライン(下値の支持線)が三角形になるのが、「三角保ち合い(もちあい)」です。
引用https://money-campus.net/archives/5715
三角保ち合いには、上下幅が均等に狭まってくる「二等辺三角形型」と、高値は一定で下値が切り上がってくる「安値切り上げ型」、反対に安値は一定で上値が切り下がってくる「高値切り下げ型」の3種類あります。
しかし、三角保ち合いの形と、上値抵抗線と下値支持線が狭くなったあとに株価が上下のどちらに動くかのかは無関係です。
上下どちらに動くかは、基本的には、三角保ち合いを作る前のトレンドが優先されます。上昇トレンドの途中で三角保ち合いを形成したら、株価が大きく上抜ける可能性が高いですし、下落トレンドの途中で三角保ち合いを形成したら、株価がさらに一段下に下落する可能性が高いのです。
株価や為替の変動が一定の範囲で継続している状態を「持ち合い」と言い、株価の上昇・下落の値幅が徐々に狭まってチャートの形が三角形のようになる状態を「三角保ち合い」と言います。
これは、相場を読むチャート分析の指標の1つで、頂点付近で相場がどちらかに大きく動く傾向が見られるため、売買のサインの1つとして用いられています。
チャートパターン
これまでテクニカル分析の基本であるローソク足とトレンドラインについてお話してきました。
この2つだけでも様々な分析はできるのですが、チャートパターンから将来の価格のベクトル(方向性)を予測してい区お話をしていきます。
チャートパターンの種類
チャートの軌跡をみればある程度の将来の値動きが予測できます。
覚えておきたいチャートパターンはそれほど多くありません。
それらを活用すれば勝率は格段にアップするはずです。
それぞれに覚えやすい名前がついています。
100%その通りに動くわけではありませんが、過去の経験則からそうなる可能性がとても高いのです。
上がるか下がるか、五分五分の博打ではなく、テクニカル分析を活用して少しでも勝率を上げていきましょう。
では、ダブルボトム・ダブルトップから始めましょう。
ダブルボトム・ダブルトップはトレンド転換の合図
「ダブルボトム」は相場の底入れを示すサインです。
価格が大きく下落した後にいったん上昇し、再び前回の下落した価格近くまでげらくし、再度上昇に転じたときのチャートの形。
アルファベットの「W」のような形になることから「ダブル」ボトムと呼ばれています。
この「ダブルボトム」が出現すると、底を打って上昇トレンドに入る可能性があります。
ここで気をつけないといけないことは、どこで買いのエントリーをするかということ。
ポイントとなるのは、「ネックライン(一番底を形成した後の高値)」という中間高値です。
図のように価格がネックラインを超えて、初めて上昇トレンドに乗ったと判断します。
ネックラインを超えて、ダブルボトムが完成、ついに買いシグナルの点灯です。
ここでは買いでエントリーするとともに、目先の利益確定の目安をつけておきます。
ポイントとなるのは、ここでもネックラインです。
二番底からネックラインの値幅をそのままネックラインの価格に乗せたところが目先のターゲットです。
次に「ダブルトップ」です。
こちらはダブルボトムと反対で、相場の天井を示すパターン。
天井が2つあり、アルファベットの「M」のようなかたちになります。
価格が大きく上昇した後にいったん下落し、再び前回上昇した価格付近まで上昇し、そこから下落に転じたパターンです。
このパターンでは、一番天井を形成した後の安値がネックラインとなり、ここを価格が割り込んで初めてダブルトップが完成。
下降トレンドに転換したと判断します。
目先の利益確定の目安は、二番天井からネックラインまでの値幅と同等になります。
ヘッドアンドショルダーズは出現率が低いので信頼度もアップ
ダブルボトムやダブルトップに比べて、出現率が低いのが「ヘッドアンドショルダーズ」です。
「ヘッドアンドショルダーズボトム(逆三尊)」「ヘッドアンドショルダーズトップ(三尊)」と呼ばれ出現率が低いぶん、さらに高い確率でトレンド変換が期待できます。
ヘッドアンドショルダーズは、チャートの形が人型のようなヘッド(頭)とショルダー(肩)で構成されます。
まずは、相場の天井を示すヘッドアンドショルダーズトップからお話していきましょう。
ヘッドアンドショルダーズトップは、3つの山と2つの谷で構成され、真ん中の山が一番高くなっています。
両脇の山がショルダーで、真ん中の山がヘッドです。
チャートが最初の山を形成した後、その山の高値を更新して、ヘッドが形成されます。
高値を更新した時点では、まだ上昇の勢いがあります。
しかし、前回の戻りやすねとほぼ同じ価格、あるいはそれ以下に下落すると、売り圧力が強くなってきます。
その後、反発するものの前回の高値(ヘッド)を更新することなくネックラインを下抜けることで上昇トレンドは終わりのサインとなり、売りシグナルが点灯します。
ここでヘッドアンドショルダーズトップが完成となります。
どこまで下がるかの目安は、一番高い山の山頂とネックラインの値幅ぶん、値下がりした価格になります。
一方、相場の底入れを示し、上昇のサインとなるのがヘッドアンドショルダーズボトムです。
ヘッドアンドショルダーズトップをちょうど逆さまにしたチャートのかたちです。
チャートが最初の谷を形成した後、その谷の安値を更新し、ヘッドアンドショルダーズボトムが形成されます。
安値を更新した時点では、下落の勢いがまだあることを示していますが、前回の戻り高値とほぼ同等かそれ以上に上昇すると、会圧力が強くなってきます。
その後反発するものの、前回の安値(ヘッド)を更新することなく、最初の戻り高値と次の高値で引いたネックラインを価格が上抜けることで、下落トレンド収束のサインが点灯します。
買いシグナルが発生し、ヘッドアンドショルダーズボトムの完成となります。
どこまで上昇するかの目安は、一番低い谷とネックラインの値幅と同等の値幅分、上昇した価格になります。
まとめ
この記事では「テクニカル分析」の「イロハのイ」からお話しをしてきました。
テクニカル分析とは?
チャートの基本ローソク足
トレンドライン
チャートパターンの種類
テクニカル分析にはたくさんの手法がありますが、まずはテクニカル分析の「イロハのイ」からご紹介しました。
今後は、もっと踏み込んだテクニカル分析のお話をしていきます。
テクニカル分析を理解してトレードに活かし、投資に回して資産を増やしましょう。
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