公開日 2022年6月17日 最終更新日 2023年12月15日

知れば知るほど面白いテクニカル分析!
略して「知るおもテクニカル!」
今回は「移動平均線」です。
移動平均線はテクニカル指標の中でも、もっとポピュラーな指標です。
チャートを立ち上げると自動的に表示することもあるでしょう。

するどい!そう思われたあなたは移動平均線を見慣れていることと思います。
でも、移動平均線はそれだけの指標ではありません。
この記事では
移動平均線の計算式と役割
ゴールデンクロス・デッドクロスの出現理由とだまし
移動平均線をさらに深堀り
「移動平均線」ってよく見るけど使い方がよくわからない、ゴールデンクロスとデッドクロスは知ってるけど出現する理由って知らない、移動平均線に計算式があるの?っていう方は多いと思います。
今回はそんな素朴な疑問に答えつつ、移動平均線を見ていきたいと思います。
ではいってみましょう。
目次(クリックすると好きなところから読めます)
移動平均線とは?
テクニカル分析といえば「移動平均線」といってもいいほどポピュラーなものです。
「テクニカル指標の王様」ともいわれている移動平均線。
「移動平均線を制するものがチャート分析を制する」といわれるくらい有名なものです。
ほとんどのトレーダーが使っているにも関わらず、正しい使い方がわかっていない方が多いのも、移動平均線です。
移動平均線とは?

上の図の青、ピンク、緑で描かれたものが移動平均線です。
青は短期で5日移動平均線、ピンクは中期で25日移動平均線、緑は長期で75日移動平均線です。
移動平均線は、一定期間の平均価格を日々計算して出した「答え」を線でつないだものです。
一定期間の平均価格を日々計算して出した「答え」を線でつないだもの
1960年に発表された「グランビルの法則」で有名になる
移動平均線は、日々の動きを平均化し、価格のトレンドをわかりやすくしたものです。
移動平均線の計算式
移動平均線の計算式を紹介します。
パラメーター
5日、20日、25日、50日、75日、100日、150日、200日が多い(日足以外でも同様)
週足では13週、26週、52週なども使う
移動平均線には○日移動平均線というものがあり、5日、20日、50日移動平均線と種類があります。
その期間の本日の終値+昨日の終値+一昨日の終値…(N-1)日と、その期間の終値を全部足した数を、Nで割ります。
すると、その期間の平均が出てきます。(5日移動平均線なら、5で割る)
その平均値を毎日つなげていったものが、移動平均線となります。
パラメーターは前述の通り、5日、20日、25日と日数が違ってきます。
このパラメーターは自分が使っている時間軸(5分足や日足、週足など)にあったものを選んでいきます。
また週足では13週、26週、52週を使います。
13週は四半期、26週は半年、52週は一年というスパンになっています。
いまポピュラーな移動平均線は5日や20移動平均線です。
これは、一ヶ月25日の営業日だったものが、休みが多くなり、20日の営業日に対応してきたからかもしれません。
移動平均線の役割
移動平均線の役割とは
過去の価格と現在の価格を比較する
価格の動きをわかりやすくする
チャートはある程度トレンドが出ていて、価格の動きは予想が付きやすいものです。
それでも価格は常に上がったり下がったりします。
すると上昇トレンドの中でも、一時的に下げてくると「これは本当に上昇トレンドなのか?」と疑問に思います。
そこで移動平均線を見ると「今はどのトレンドになっているのか」がわかります。
移動平均線の役割のひとつに「価格の動きをなめらかにする」というものがあります。
移動平均線は長期になればなるほど線の起伏がなめらかになります。
下位のチャートの動きの上下動が激しくても、長期の移動平均線を見ると値動きが平均化されて、トレンドの勢いがどうなっているのかがわかります。
トレンドは移動平均線をつけることでよりわかりやすくなります。
過去の価格と現在の価格を比較する
たとえばチャートの中に20日移動平均線があったとします。
この場合20日移動平均線は、今のチャートに対して過去の20日の終値の平均値がいくらか?を示しています。
20日移動平均線の値は、過去の20日の平均的な買値・売値を表しています。
過去20日間で、このあたりの値段で買ったよ、売ったよという値です。
20日移動平均線ということは、過去約一ヶ月の買った価格の平均ということになります。
20日の移動平均線と現在の価格が上方に乖離している場合、今のチャートの価格で保有している人は含み益が出ていることになります。
逆に、20日の移動平均線と現在の価格が下方に乖離している場合、今のチャートの価格で保有している人は含み損が出ていることになります。
このように、移動平均線と今のチャートの価格の間隔を見ると、その時点での買い方と売り方の損得幅がわかります。
移動平均線の売買シグナル
移動平均線の代表的な売買シグナルは、ゴールデンクロス・デッドクロスです。
ゴールデンクロス・デッドクロスは、長期と短期の二本の移動平均線が、それぞれ上に抜いたり下に抜いたりすることが一般的になったいます。
ですが、もともとグランビルの法則では、ゴールデンクロス・デッドクロスの移動平均線は一本です。
一本の移動平均線と価格の関係で、価格が移動平均線を下から上にクロスしていくことをゴールデンクロス、価格が移動平均線を上から下にクロスしていくことがデッドクロスとなっています。
まず、移動平均線のゴールデンクロス・デッドクロスはなにかといったら、価格と一本の移動平均線がクロスすることと覚えてください。
ゴールデンクロス・デッドクロス
ゴールデンクロス・デッドクロスがなぜ買いサイン、売りサインになるのか?
ゴールデンクロス・デッドクロスの意味を見ていきましょう。
なぜゴールデンクロスで買ったら「買いが成功する確率が高い」のか、デッドクロスで売ったら「売りが成功する確率が高い」のか?
まず、ゴールデンクロスの場合から見ていきます。
ゴールデンクロスは移動平均線が価格を下から上にクロスしていくことですね。
ゴールデンクロスが成立した後は、おおむね価格が上昇していきます。
ゴールデンクロスで買った場合は、そのまま含み益が出ます。
では、ゴールデンクロスの前にはなにが起こっているでしょうか?
ゴールデンクロスの前は価格が移動平均線の下にあります。
移動平均線はその期間の売り買いの価格の平均ですので、価格が移動平均線の下にあるということは、今買っている人は含み損を抱えていることになります。
チャートは勝手に動くものではなく、人が動かしています。
そこで含み損を抱えている場合、含み損を抱えている投資家はヒヤヒヤして気が気ではありません。
価格が上昇してくると、少しでも損を減らしたいという投資家心理が働きます。
非常に苦しい思いをしていた買い方が、利益に変わるゴールデンクロスを迎え、心理的にも強気になり、今までの損を取り返そうと買いが入ります。
すると価格は上昇を続ける、ということになります。
いままで損をしていた買い方が利益に変わるというのが、ゴールデンクロスの位置づけです。
デッドクロスはその反対で、売り方が高くなりすぎた価格を持て余し、価格が移動平均線を下にクロスして、下落相場になったのを期に売りを増していくと価格はさらに勢いをつけて下がります。
価格が移動平均線より上にある場合は、買い方が利益を得ている期間。
価格が移動平均線より下にある場合は、売り方が利益を得ている期間。
ゴールデンクロス・デッドクロスは投資家心理が働くということを理解しておきましょう。
ゴールデンクロス・デッドクロスのだまし
ゴールデンクロス・デッドクロスには「だまし」があります。
ゴールデンクロス・デッドクロスが発生しても、トレンドが続かないですぐに価格が反転してしまうことがあります。
それは「もみ合い相場(レンジ相場)」です。
もみ合い相場は価格の上下が細かいスパンで繰り返します。
価格が上下するときには移動平均線も上位げにクロスします。
ですが、もみ合い相場ではトレンドは長く続きません。
価格が移動平均線を上抜けたと思ったら、すぐに下抜けたりとすぐにトレンドが変わります。
トレンドが定まらないときに売買すると、利確のタイミングを逃してしまい、含み損を抱えやすくなります。
もみ合い相場では移動平均線のゴールデンクロス・デッドクロスは意味を持ちません。
スキャルピングトレードなどの短時間で手仕舞いする手法でなければ、トレンドの継続を見定める必要があります。
ですので、もみ合い相場ではゴールデンクロス・デッドクロスが出ても手を出さないことが重要です。
移動平均線を深堀り
移動平均線はゴールデンクロス・デッドクロスといった転換点ばかりが注目されますが、移動平均線の性質を理解すればより深い視点でチャートを捉えることができます。
クロスだけでなく変化を見る
移動平均線を理解すると、クロスだけでなく変化も見られるようになります。
ほとんどのトレーダーはゴールデンクロス・デッドクロスを見ています。
ですが、ゴールデンクロス・デッドクロスはチャートの動きの中では頻繁に出現せず、数回しかありません。
ゴールデンクロス・デッドクロスが出ない時は移動平均線を見ていても役に立たないと思っている人が多いです。
移動平均線を深堀りすることは、日々のチャートの変化に大きな気づきを得ることができます。
買い方・売り方がどれくらい儲かっているか、損をしているかがわかる
移動平均線と価格の乖離を見ていると、トレーダーが今の時点で儲かっているのか、損をしているのかがわかります。
移動平均線から価格が近い場合は、平均価格から見てあまり利益が出ていないことになります。
その場合、トレーダーは今後の利益を見込んでポジションを持ち続けていくでしょう。
移動平均線から高値に乖離していた場合、含み益が出てまいすので、トレーダーは利益確定して手仕舞う可能性が高くなります。
逆に、価格が移動平均線よりも下に位置した場合はどうでしょう。
移動平均線からあまり離れていなければトレンドがまた戻るかもしれません。
でも、それ以上下に離れると、含み損が増えてしまうため、トレーダーは損切りをしてくるでしょう。
このように、移動平均線から今の価格が乖離していた場合、トレーダーは利益確定をする可能性が出てきます。
それが増加しているか、減少しているか
移動平均線と価格の乖離を見ると、平均値からみて利益の幅や損の幅がどれくらいあるのかがわかります。
同時に、利益や損がどのくらい増加して、どのくらい減少しているかが見て取れます。
移動平均線から価格が離れすぎると利益確定が出やすくなります。
逆に、一定以上マイナスが広がると損切りが出る可能性が高くなっていきます。
このように、価格と移動平均線の差を見ることによって、現在トレーダーがどれくらい儲かっているか、損をしているのかがわかります。
まとめ
移動平均線は「テクニカル指標の王様」ともいわれているテクニカル分析でもっともポピュラー指標です。
一定期間の平均価格を日々計算して出した「答え」を線でつないだもの
1960年に発表された「グランビルの法則」で有名
ほとんどのトレーダーが使っているにも関わらず、正しい使い方がわかっていない方が多いのも、移動平均線です。
移動平均線の計算式は
パラメーター
5日、20日、25日、50日、75日、100日、150日、200日が多い(日足以外でも同様)
週足では13週、26週、52週なども使う
この計算式が表すことは、N日間の価格の動きがわかること、N日間の売値・買値を表していることです。
計算式を元に移動平均線がどこを見ているかというと、過去N日間に売買した人が、今の価格と比べて損をしているのか得をしているのかがわかリます。
過去の平均値と現在の価格を比較することで、どれぐらい儲かっているのか損をしているのかがわかります。
ここに注目をすると、その時の投資家の心理がわかってきます。
移動平均線の売買ポイントはゴールデンクロス・デッドクロスです。
ゴールデンクロス・デッドクロスは投資家心理の転換点になるともいえます。
ゴールデンクロスは、今まで価格が低迷していた買い方が価格の上昇により、買いに勢いがついて強気になり、価格の上昇トレンドが続く。
またデッドクロスは、売り方が価格の高止まりにより売りあぐねていたものが、価格の下落により売りに勢いがつくことで売りが加速するなど、投資家心理がトレンドの転換点になります。
移動平均線を深掘りしていくとさまざまなことが見えてきます。
現在、買い方がどれくらい儲かっているか、損をしているか
それが増加しているか、減少しているか
離れすぎると利益確定が出る
一定以上マイナスが広がると損切りが出る
このように、移動平均線を理解することで、トレンドや売買のポイントが分かるだけでなく、投資家心理まで反映している事がわかります。
移動平均線はテクニカル指標の中でももっともわかりやすい指標です。
移動平均線の仕組みを理解してトレードに生かしていただければ嬉しいです。
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